○ 汚濁汽水域
汚濁汽水域では外部からシルト・粘土・有機物等が過剰に流入し、 それらが内部生産により更に増加することで 富栄養化・透明度の低下・酸素消費の増大を引き起こしている。 また、湖底に堆積したシルト性の底泥による透水性の低下に伴い、 湖底が嫌気化し、底棲生物の棲息を困難にしている。
○ 汽水域の浄化屋さん
ヤマトシジミ Corbicula japonica
日本一のシジミの産地、宍道湖のシジミ達は約3日
で全ての湖水を濾過してしまいます。
静岡県の佐鳴湖で換算してみると・・・
シジミ1,000個/uが幅20mで全周に棲息すれば、
わずか1.3日で全水量を濾過してくれます。
「ヤマトシジミの復活をめざして」−浜名湖南高校−より
○ 汚濁汽水域でヤマトシジミが生きられない理由
・ おいしい餌!ケイ藻プランクトンの減少
・ 増えすぎたプランクトンによる貧酸素状態
・ 高濃度のSS(浮遊物質)による水管の詰まり
・ ヘドロ底質による稚貝の着底阻害
○ 砂すなわち干潟の浄化能力
・ 砂泥表面に付着する生物(藻類・植物プランクトン)による栄養塩の消費
・ 砂泥中のバクテリアによる砂泥中に堆積した有機物の分解
・ 干出・水没による水中への大量酸素供給
・ 底棲生物が住む=有機物が生き物となり、動物に採取され水中から取り除かれる